第42回 ~家族の溝を埋める2つの活動~

こんにちは、筧です。異業種交流会でのご縁がきっかけになり、メンバーが所属する活動に参加させて頂くことがあります。私が参加した活動のなかで、特に印象に残っているのが、掃除に学ぶ会(NPO法人 日本を美しくする会)で、豊橋市内の或る小学校のトイレ掃除を行ったときのことです。その日は、約100名の有志参加者が集い、5~6名ずつの班に分かれて、校内のトイレ掃除を一斉に行いました。参加者の構成は、在校生やその保護者、地域住民に、掃除指導にあたるボランティアスタッフと様々です。

汚れて黄ばんだ便器をみんなで手分けしてゴシゴシと素手で掃除し、小便器の水漉しの裏や細やかな溝・傷の隙間の汚れに至るまで掻き出して、2時間余りかけて全てのトイレをピカピカに磨き上げます。最初は、臭いや汚れやを目の当たりにして躊躇しますが、一度手を伸ばしてしまえば、あとは汚れを落とすことに夢中になるのが不思議です。実際に体験してみると、同会の発起人で㈱イエローハットの創業者 鍵山 秀三郎氏の「目は臆病だが、手には勇気がある」という言葉が、まさにその通りだと感じました。

初対面同士も多い中、1つの目標に向かってみんなで汗をにじませながら行う共同作業は、なんとも言えない連帯感と達成感を味わわせてくれます。私と同じ班の中に一組の母娘がいました。最初はぎこちなく離れて作業していた二人ですが、最後に同じタイルの傷を一緒になって擦り、ピカピカにしたところで、「お母さん、ごめんね。」と娘さんがワーッと泣き出しました。母親も泣きながら娘を強く抱きしめています。後から知った話ですが、高校生の娘さんは登校拒否となってから、ご両親との間に深い隔たりが出来てしまい、お互いどうコミュニケーションをとれば良いのか分からなくなっていたそうです。

それが、肩を並べて黙々と掃除に没頭するうちに、相手へのわだかまりがほぐれ、再び素直に向き合えるようになったのでした。もう1つ、心の距離を縮める活動で「日本ハグ協会」という試みがあります。身近な人への感謝、相手を大切に思う気持ちを言葉ではなくハグという行為で表現してコミュニケーションを取ろうというものです。相手に向かって両腕を差し伸べる。最初はする方もされる方も照れがあります。うまく出来ないときは握手から。しかし数回トライしてみると、自然にハグ出来るようになり、触れ合った肩や指先から、直接口にしなくても信頼の念が伝わってきます。通じ合いたい、分かって欲しい・・・言葉を尽くしているつもりが口論に。そういうときこそ、絆を信じて、理屈ではないところで向き合ってみることが大切ではないでしょうか?次回からはそんな「家族」についてのエピソードです。

H24.2.17

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