第37回 ~力士の白星と社長の通信簿~

こんにちは、筧です。今週日曜日から東京の両国国技館では大相撲の1月場所が始まりました。この愛知県でも毎年7月に名古屋場所が行なわれており、私もTV中継ではなく、場内で間近に見る迫力ある取り組みを毎回楽しみにしています。場所中は、近隣の市町村の寺社・公民館などが相撲部屋宿舎として提供され、地元商工会議所なども後援として、その運営サポートに加わり、一緒に「夏の風物詩」を盛り立てています。

何年か前の場所中のことでした。ある若手の力士数人に同行する機会がありました。側にいた地元ファンの男性が、「明日も頑張ってね」と、なにげなく一人の力士の方をぽんぽんと叩きました。するとその力士は男性の手をぱっと払って、「気安く肩を触らないでくれ!」と不機嫌そうに言いました。肩を叩いた男性も悪気がなかったのでしょう。手を振り払われて固まってしまい、周囲にいた人達もみな、気まずい雰囲気になってしまいました。

私は堪らず「あの人も軽く触っただけだろう。そう怒らなくてもいいじゃないか」と口を挟んでしまいました。相手力士は、なおも「相撲取りは肩が勝負だから・・・やめて欲しいんですよねと」憮然(ぶぜん)としています。その態度が目に余るものがあったので、「じゃあ、そういうことは、勝ち越してから言ったらどうだ。3勝10敗で負け越していて、それでも応援し支えてくれるファンがいるのに、その人達に向かってそういうことをするの?力士がいくら身体が資本だといっても、目上の人に向かって、若い君がとる態度じゃないと思うけど」と、彼の目を見ながら言いました。

「僕にこんな風に言われて悔しかったら、次は勝って見返してやるって頑張ったらいい。力士に6回場所がある。僕らみたいに会社をやっていると、決算で2年3年続けて赤字を出したら、もうその時点で終わりだ。会社の決算書は、社長の通信簿だからね。僕らもまた数字が出せなくては意味がない世界でやっているんだよ。黒字で勝ちこしていかなくちゃ、従業員にも取引先にも迷惑が掛かってしまう。人に偉そうことを言うなら、まず結果を出してからだ。」

その時、私から目をそらし、黙って下を向いた彼も、内心は分かっていたのかもしれません。人気が出てきた半面、不調で思ったような取り組みができず、そのプレッシャーで随分葛藤もあったのでしょう。でもシビアな勝敗の世界を生き残りいつか親方になって部屋を持ったときにおう責任を彼に自覚して欲しいと思いました。次の場所で結果を出した彼。差し入れを持っていくと、「ありがとうございます。」と、少しはにかんで迎えてくれました。

H24.1.13

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