第13回 ~役割を理解し、個性を活かす~

こんにちは、筧です。前回までのコラムでは、自己分析や他者理解のエピソードを中心に「人を見る目を養う」ことについて書いてきました。今回は、そこからもう一歩進んで、「役割」についてお話したいと思います。

私たちの社会や、個々の会社は、全て人の集合体で動いています。どんなに機械化が進んだとしても、そこには必ず管理する人間が存在します。人が存在しないところは社会とは言えません。私たちはその帰属する社会・会社において、それぞれ「立場」と「役割」が与えられています。自分の価値や存在意義を確かめようとする時、人はどちらかというと「役割」よりも「立場」やそれを表す「肩書き」の方にそれらを求めたりします。でも、「立場」や「肩書き」は、本当にその人の本質や能力を表しているのでしょうか?

例えば、「社長」と名の付く人が皆、経営手腕を持っているわけではありませんね。会社を広げる社長もいれば、潰してしまう社長もいます。また、大臣に就任したら国政が出来る政治家ばかりでもありません。「立場」や「肩書き」が先行してしまい、「役割」が重視されないと、人の能力は活かされずに終わってしまいます。

 人材派遣業をしている弊社には、大小たくさんの取引先があります。製造業など、まとまった人数を派遣する大きな取引先もあれば、事務系で一人しか出向していない取引先もあります。時には、派遣したスタッフを業務を回す歯車として、その労働力しか見てもらえないこともありますが、長いお付き合いをしている取引先では、きちんと個人個人のスタッフの個性をみて、仕事の幅をもたせてくれたり、預ったスタッフを現場で育ててくれる会社が少なくありません。

そこには、仕事の発注者としての「立場」から踏み込んで、人を預った側が担う責任や弊社との関係性のなかでの「役割」を考えてそうして頂いてるのだな、と感じます。ありがたいことです。

 また、弊社に長年努めているAさんは、特別目立つ存在ではないけれど、責任感が強く、平社員の頃から与えられた仕事は手を抜かず、顧客や会社のために働くことを厭わない性格の人でした。遠方の地方営業所を立ち上げたとき、彼になら任せられると思い、異動を打診した時も、嫌な顔ひとつせず、即答で引き受けてくれたことを今でも覚えています。彼もまた、自分の「立場」よりも担うべき「役割」を考えて動ける人だと思いました。

 会社でも、個人でも、自己の利益や「立場」を一旦はずして、社会での立ち位置や他者との関係性のなかから自らの「役割」を確認すると、見失っていたものに気付き、成長の糸口に繋がるのです。

                                            H23.6.30

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